【広重美術館】隈研吾氏のルーバーの”原点”
概要
歌川広重の浮世絵を展示する美術館です。明治時代の実業家のコレクションが馬頭町に寄贈され計画が始まりました。地元の八溝山で採れる八溝スギのルーバーで壁・屋根を覆っています。
隈研吾氏の転換点との高い評価を受けています。
行ってみるには?
見どころ
なんといっても地元の材を使ったこのルーバーです。
また、屋根にもルーバーを使ったという点で評価されています。
公式サイトをまずチェック!
公式サイトはコチラ↓
那珂川町馬頭広重美術館 (hiroshige.bato.tochigi.jp)
所在地
アクセス
車でのみ可能です。
その他の行き方としては、駅から50分間タクシーに乗ることになってしまうそうです、、料金が恐ろしいですね。笑
ご利用案内(営業時間、一般開放しているか、利用料金等)
もっと詳しく(独自の観点からの評価 )
建築家(構造設計)
おなじみ、隈研吾氏です。
コンセプト
「広重の芸術と伝統を表現する伝統的で落ち着きのある外観」を創り出したかったそうです。
機能的提案
美術館という機能を果たすため、極限まで、「シンプル」を追求した形となっています。
内観
ルーバー同士の重なりを魅せたかったのでしょう。
計画のはなし
図面は?
KKAA(隈研吾氏の事務所)の公式サイトのに載っています。
是非見てみて下さい。↓
Nakagawa-machi Bato Hiroshige Museum of Art – 那珂川町馬頭広重美術館 | Architecture | Kengo Kuma and Associates (kkaa.co.jp)
断面計画
根津美術館にもつながってくるのか、ファサードのルーバーを留める鉄骨の部分は根津美術館のアプローチとほぼ同じ三角形だそうです。
構造計画
RCや鉄骨の混構造となっています。
構造柱は鉄骨となっていますが、その軽さと、ルーバーとのつながりを意識し、75mm幅の細さにし、無垢材としています。それによって木のルーバーとシームレスに感じることができます。
環境計画
このように、縦のリズムを生み出す竹のなかに、縦ルーバーのこの建築がひっそりと建っています。
まさにコンセプト通りですね。
自分も、「誰がみてもコンセプト通り」と思わせるような建築を設計していきたいと思いました。
建築家界での評価は?
広重美術館以前は、多くの人にとって、「隈研吾=M2」、つまりとても重い建築!!というイメージでした。
しかし、今回の「誰が見てもシンプルで軽い」、地域と馴染む建築を作ったことで、世の中を驚かせました。
M2についての説明についてはコチラ↓
M2(現・東京メモリードホール)(設計:隈研吾)2125~35 – Pioneer Of Attractive Archi (attractive-archi.tech)
まとめ
参考書籍
隈研吾氏の建築を学ぶ上で、私が一番におすすめしている書籍です。
図解でわかりやすく、かつ明快な分類でまとまっていることがこの本の特徴です。初心者の私でも読むのが楽しく、かつ建築学生として有用な知識が詰まっていました。
隈研吾建築の変遷を全体的に捉えること、一つ一つの建築の特徴を理解すること、というどちらものアプローチで学ぶことができます。
ぜひ手に取ってみて下さい!
言わずと知れた名著です。建築に携わるものとして、読むことは必須だと思います!
参照サイト等
・隈研吾建築図鑑 画・文:宮沢洋
・那珂川町馬頭広重美術館 (hiroshige.bato.tochigi.jp)
・Nakagawa-machi Bato Hiroshige Museum of Art – 那珂川町馬頭広重美術館 | Architecture | Kengo Kuma and Associates (kkaa.co.jp)
・【建築探訪】那珂川町馬頭広重美術館/隈研吾建築都市設計事務所 – 建築グラビア (christinayan01.jp)
・建築物紹介:那珂川町馬頭広重美術館 | 建築物紹介サイト 【ARC STYLE】
今日のプチコラム
皆さん、明日も頑張りましょう!
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