【シュテーデルホーフェン駅】身体から発想された駅。
概要
こんばんは!「一日一建築」と称して毎日自分の好きな建築について発信しています著者のちぇりーです!
このサイトの特徴として、建築学生が建築計画という観点から評価するというところで、ボリュームは少し多めですが、その分、建築についてより深く学べると思うのでぜひ見てみて下さい!
さて、本日紹介する建築はシュテーデルホーフェン駅です。この建築はサンチャゴ・カラトラヴァの設計で、スイスのチューリッヒの街中につくられています。なんと1990年竣工にもかかわらず身体を模した曲線が描かれています。
丘の上から駅へのアプローチとプラットホーム、地下の商店街が設計されています。
早速見ていきましょう!
見どころ
なんといっても身体を模した曲線を使ったフォルムですね。
そのように根拠ある曲線を使うことによって、街並みに溶け込んだものとなっているそうです。
建築としての評価は?
建築家
今回の設計は、サンチャゴ・カラトラヴァの設計です。
他にもリヨン・サンテクジュペリ空港駅、テネリフェ・コンサートホール、芸術科学都市/オペラハウス、ミルウォーキー美術館など代表作がありますので、ぜひ以下のサイトも併せてご覧ください!
コンセプト
既存の丘を活かしながら、開かれた建築にすること。
機能について
既存駅の拡張と再設計という名目のコンペティションにカラトラヴァが勝ち実現したプロジェクトとなります。また、これが彼が事務所を開くきっかけにもなった重要なプロジェクトでした。
地下もあり、その地下でも動物のフォルムをした柱が使われています。
そこに商業施設が入っています。それが上の写真です。リブコンクリート構造となっていて、まるで人間の背骨の中に入ってしまったかのように感じました。
この地下も駅のホームの湾曲に沿っているそうです。外観と内観が統一されていることに、やはりカラトラヴァの美的センスが表れていると思いました。
外観

出典:サンティアゴカラトラバによるチューリッヒシュターデルホーフェン駅:既存の再定義-RTF|未来を再考する (re-thinkingthefuture.com)
左側の丘は、改修以前はこのように擁壁で阻まれていました。その部分をもカラトラヴァが人が通ることのできる、緑豊かな遊歩道のように変えてしまったのです。人々の思い出のある丘の部分は残し、その下の部分を再設計することにしました。
これについては、以下の断面図にて後述します。

一つ目の写真が、遊歩道から駅へのアプローチです。二つ目が、その遊歩道を表しています。
内観
ホームにおいては、5~6mのピッチで並ぶL字の鉄骨が特徴的でした。
地下では、自然光が差し込むように入り込み、それによって圧迫感が軽減されています。
図面より見る計画
カラトラヴァの建築は、力の流れが特徴であるため、断面図が一番魅力的です。
左側には斜面があり、その力を生かしてブレース材のような斜めの材を入れることで、丘自体を支えていることが分かりますね。これも、平面的にカーブを描くという難しい条件から生まれたそうです。
また、右側のフォルムは、まさに人間のフォルムを想起させます。
右側のフォルムがそのまま形になったキャノピーです。これが駅全長にわたることで、狭小敷地にもかかわらず地下まで光を取り入れることができています。
最後に
このブログでは、「一日一建築」と称し、毎日、主に隈研吾氏の建築を紹介していましたが、ほかの方の建築も紹介しています。よかったらご一読ください。↓
Pioneer Of Attractive Archi – より深く名建築について知ることができるサイト。 (attractive-archi.tech)
昨日紹介した建築家はコチラ!その前も三分一博志氏の建築を紹介していましたので、よかったらそちらのほうも見てください!
参照サイト等
・書籍 サンティアゴ・カラトラヴァ 出版:TASCHEN
・書籍 CALATRAVA 出版:TASCHEN
・スイスの建築-Architecture in Switzerland- (fc2.com)
・シュテーデルホーフェン駅-サンティアゴ・カラトラヴァ Stadelhofen Station-Santiago Calatrava (fc2.com)
・Zuerich_stadelhofen3.jpg (640×480) (academic.ru)
・カラトラバのシュターデルホーフェン駅 - アーキガーデナー (archigardener.com)
・サンティアゴカラトラバによるチューリッヒシュターデルホーフェン駅:既存の再定義-RTF|未来を再考する (re-thinkingthefuture.com)
・MY ARCHITECTURAL MOLESKINE®: CALATRAVA: STADELHOFEN STATION, ZURICH
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