水/ガラス(現・ATAMI海峯楼(かいほうろう))

参照:ATAMI海峯楼【公式】 (atamikaihourou.jp)

概要

美しい太平洋の海と建築との接続をコンセプトに、隣地のタウトの設計・日向邸も参考にし、日本の伝統をよみがえらせた隈研吾設計の建築。

独自の観点からの評価

建築家

隈研吾さん

もっと隈研吾さんについて知りたい場合はコチラ↓

M2(現・東京メモリードホール)(設計:隈研吾)2125~35

★★建築図鑑⑬正しいポストモダンの使い方「M2」 – 博司のナンコレ美術体験 (art-book.jp) 概要 1/2。一日一建築、今日から始まります。今日の建築は、M2。言わずと知れた…

同じ隈研吾氏が設計した建築のM2についての記事です。
隈研吾氏の説明もあります。

(ブルーノ・タウト氏)
日本のミニマリズムについての著書があり、それはかのル・コルビュジェやヴァルター・グロピウスにも影響を与えたとされている。また、桂離宮について評価したとのことで有名。
日本において唯一の建築が紹介した日向邸だ。

所在地・アクセス

コンセプト

概要にもある通り、海との接続だ。
その方法として、タウトの「建築とは携帯ではなく自然との関係性である」という日本建築の原理に倣って設計した。

美しい海の広がる外部との接続を一番に考えた内部とは?を突き詰めた作品で、隈研吾さんの大きな転機となった。

タウトがお隣の日向邸でやったよりも、もっと近くに海を引き寄せることはできないだろうか、いっそのこと、水面だけでできた建築をここで作ってみたくなりました。

『場所原論』 著:隈研吾

このように、海岸という心地の良い場所を建築に引き込みたいと考えたのです。

機能的提案→内部の機能についてもっと知ることができます

海に抱かれながら眠ることのできるホテルです。
公式サイト、予約はコチラ↓

ATAMI海峯楼【公式】 (atamikaihourou.jp)


なんとここは、客人たちに目の付く場所にあるのではなく、宿泊客の食事に使われているといいます。
食事をしながら太平洋の美しい眺めを臨むことのできるホテル。憧れます。社会人になったらぜひ自分の稼いだお金で訪れたいです。

ちなみに、ここにおいてある椅子もガラスと細い鉄でできており、隈研吾氏の「軽さ」を表現している。それだけでなく、椅子や机にまでこの風景には邪魔だ、と排除してしまう隈研吾氏のやり切っているところが尊敬だ。

デザイン

この建築の特徴となる水盤は、日本建築の伝統である

境界をガラスにする事によって接続されるわけではなく、縁側や庇などの水平面を媒介として、一つに接続される。

建築と水 | 全国ケンコミ 建築学生の結節点 (zenkokukenkomi.com)

ということにならい、水平のどこまでも続くような水盤を使用したと考えています。

平面計画

その外観からは、この建築のコンセプトの「水/ガラス」は全く感じられない。しかし、中に入ったとたんにそれを感じさせられるという。
なぜなら、館内のいたるところに水とガラスをテーマにした演出がされているからだ。

このホテルには、客室はたったの4室しかない。

断面計画

この世界観を失わない工夫が至る所になされているのだ。

引用:隈研吾が手がけた水とガラスの城、ATAMI海峯楼で相模湾に抱かれて眠る | Mondo Alfa (alfaromeo-jp.com)
白く細い手すり、ガラスの踏み板すべてでそのコンセプトを表現しようとしていることが伺える。

参考書籍

隈研吾氏の建築を学ぶ上で、私が一番におすすめしている書籍です。
図解でわかりやすく、かつ明快な分類でまとまっていることがこの本の特徴です。初心者の私でも読むのが楽しく、かつ建築学生として有用な知識が詰まっていました。
隈研吾建築の変遷を全体的に捉えること、一つ一つの建築の特徴を理解すること、というどちらものアプローチで学ぶことができます。
ぜひ手に取ってみて下さい!

言わずと知れた名著です。建築に携わるものとして、読むことは必須だと思います!

参照

Water / Glass – 水 / ガラス | Architecture | Kengo Kuma and Associates (kkaa.co.jp)
・『場所原論』 著:隈研吾
・『隈研吾建築図鑑』 画・文:宮沢洋
建築と水 | 全国ケンコミ 建築学生の結節点 (zenkokukenkomi.com)
隈研吾が手がけた水とガラスの城、ATAMI海峯楼で相模湾に抱かれて眠る | Mondo Alfa (alfaromeo-jp.com)
ATAMI海峯楼【公式】 (atamikaihourou.jp)

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