【豊洲シビックセンター】豊洲に突如現れた植物園!?な積層型複合施設。

出典:豊洲シビックセンター | 日本建築めぐり | 建築パース.com (kenchiku-pers.com)

自分が斜線を使った設計をしたことがあることもあり、一目惚れし、入ってしまいました。

屋上は斜めに切り取られたようになっていて、さらによく見ると、下層階にもそのような切れ込みが見えます。
全面ガラス張りになっていて、その中が見えますが、白い模様のようになっていますね。



概要

有楽町線・ゆりかもめ豊洲駅のすぐ近くで、その乗り換えにも使用することができる建築です。また、隣の建物へのアクセスができ、そこからららぽーとへとアプローチできます。
一番の特徴はその高層階から植物がのぞいているところです。実際に訪れてみると、階をまたいだつながりが意識されていると見て取ることができます。「積層型複合建築」の中でも一層それが意識されているといえるでしょう。

行ってみるには?

見どころ

自分撮影。

なんといってもこの高層階の植物がのぞくテラスが一番の見どころです。これは外からだけではなく、中からの眺めも最高です。

自分撮影。

もう一つの見どころとしては、積層型複合建築であることを活かし、上下階にあるテラスの視線を交換したり、二層吹き抜けとなっているホールがあり、それが下の階の天井の形状とつながっていることです。
このセットバックしているテラスは、里山の棚田を意識しているそうです。

所在地

アクセス

有楽町線豊洲駅からは駅すぐで、ゆりかもめの駅からは、3階で直通となっています。

ご利用案内(営業時間、一般開放しているか、利用料金等)

もっと詳しく(独自の観点からの評価 )

建築家(構造設計)

日建設計です。
自分は、組織の設計事務所はできることに限界がある、そう感じていましたが、この設計事務所が建てた「ホキ美術館」とこの建築で印象が180度変わりました。豊洲には日建設計の建築が多いため、他の建築もぜひ見てみたいと思っています。

コンセプト

現代の里山をイメージしているそうです。
上層階を削り取ることでそれを実現しています。
また、屋根に木のルーバーを使っていたり、図書館のサッシの仕上げ、エレベーターホールにも木を使って、里山を表しているそうです。

里山とは?
集落・人里に隣接した結果、人の手がある程度入っている生態系が存在する山のこと。

正直自分は里山の定義からわかりきっていない部分があったせいで、?となってしまいましたが、人の手がはいったものということが分かり納得しました。
しかし、ガラスカーテンウォールでファサードつくられた建築のコンセプトに対してどう考えても「山」と名付けていいものなのか、こじつけである感じがしてしまいました。。難しいものですね。

自分が考えるには、ガラスと木を使って薄さや軽さを表現し、斜めのグリッドを使い、建築を建築足らしめるものから離れようとしているように見えます。
したがって、この建築のコンセプトは、シビックセンターという従来は入りにくいと思われる場所により入りやすいと感じてもらうということだと思いました。

機能的提案

機能としては、市民のための文化センターや見どころのテラス、図書室、区役所出張所等となっています。
東雲の地域も含め、急激に人口が増加した地域ですので、それに応じて増える需要に応えてシビックセンターを建てたと考えられます。

外観

自分撮影。

木のルーバーを見て衝撃を受けました。外からみたらてっきり鉄骨だと思われましたが、この屋根代わりのルーバーは木でできています。この薄さや軽さがこの建築の魅力を大きく増しています。

しかし、コンセプトを再読してみると、おそらく設計者は反対に、鉄骨の部分まで木のルーバーであると思ってほしかったのかもしれませんね。建築の設計は、コンセプト通りに建築ができているか、またそれが誰の目にも明らかであるかまで考えなくてはならない。難しい学問ですね。。。頑張ります。

内観

自分撮影。

図書館の隣のテラスです。しかし、ここは完全に屋外となっており、冬は寒いため、使用されていません。
しかし、春や秋になったら、今は屋内にいる人々もきっと利用することでしょう。

このように、日本は四季があり、冬や夏のせいで屋外空間の取り入れ方が非常に難しいとおもいました。自分も設計する際にはその点には配慮を忘れないようにしたいと思います。

計画のはなし

図面は?

自分が調べたところ、見つけることができませんでした。

平面・配置計画

自分撮影。

今までに紹介した場所以外もとても見がいがあり、特に最上階の部分では光の入り方が美しいとおもいました。(写真一枚目)
また、この部分は、写真ではわかりにくいかと思われますが、テラスと直行しておらず、その外観と合わせて斜め方向に入っています。

断面計画

地下1階、地上12階という積層型をとっていることで、たくさんの工夫があります。

出典:「豊洲シビックセンター」は現在の里山をイメージした高層ビル | たてものフロンティア (tatefro.com)

4,5階に渡って配置される市民ホールでは、300もの席数を確保しています。
また、そのステージに工夫がいくつもあります。
写真は、そのホワイエで、間接照明が非常に生きていると思いました。

構造計画

鉄骨造、一部コンクリート造となっています。
以下のららぽーと側からの写真を見て頂ければわかると思うのですが、ブレースが入っています。

出典:「豊洲シビックセンター」は現在の里山をイメージした高層ビル | たてものフロンティア (tatefro.com)

この建築は、豊洲の埋め立て地という特性やゆりかもめ豊洲駅が隣接していることなどから施工が困難を極めましたが、BIMなどの建築業界での最新技術を用いて実現しました。また、耐震構造となっています。

環境計画

出典:「豊洲シビックセンター」は現在の里山をイメージした高層ビル | たてものフロンティア (tatefro.com)

壁面にも緑を配置し、環境にも配慮した建築となっています。

まとめ

参照サイト等

都市的積層の面白さ引き出す豊洲シビックセンター(2ページ目) | 日経クロステック(xTECH) (nikkei.com)
豊洲シビックセンター | 日本建築めぐり | 建築パース.com (kenchiku-pers.com)
【建築探訪】江東区 豊洲シビックセンター/日建設計 – 建築グラビア (christinayan01.jp)
豊洲シビックセンター | 超高層ビル部 (skyscraperclub.com)
豊洲シビックセンター | 東京都江東区の超高層ビル (blue-style.com)
「豊洲シビックセンター」は現在の里山をイメージした高層ビル | たてものフロンティア (tatefro.com)

今日のプチコラム

皆さん、明日も頑張りましょう!

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