【竹田市歴史文化館・由学館】隈さんの「竹」から伝わるメッセージ

出典:建築について/竹田市 (city.taketa.oita.jp)


概要

2020年、大分県竹田市に隈研吾氏による「竹田市城下町交流プラザ」とともにオープンした「竹田市歴史文化館・由学館」。城下町竹田市の資料館となっていて、水路のある城下町の通り沿いに既存の白い塀と竹で「長い塀」としてデザインされました。

竹田市は、藤森照信氏や坂茂氏など、世界的建築家の作品が多く存在しています。

行ってみるには?

見どころ

出典:建築について/竹田市 (city.taketa.oita.jp)

資料館ではあまり見ない塔が建っています。これは、中にEVが入っていて、上がった先には国指定史跡の「竹田荘」があります。これは江戸時代の画家、田能村「竹」田の住居となっていて、ここまで「竹」となっているところが徹底していますね!

隈氏は、竹田市城下町交流プラザも設計したり、このEVで街とつないだことから、街全体を歴史回遊空間としてしまっています。

公式サイトをまずチェック!

公式サイトはコチラ↓
・竹田市歴史文化館・由学館/竹田市 (city.taketa.oita.jp)
竹田市歴史文化館・由学館 – 国指定史跡 岡城跡 (okajou.jp)

所在地

アクセス

出典:隈研吾、竹田で建築を語る – 国指定史跡 岡城跡 (okajou.jp)

ご利用案内(営業時間、一般開放しているか、利用料金等)

利用料金

入館料大人500円、中学生以下300円、65歳以上250円
※身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳提示者とその介護者1名は無料です

利用時間

9:00〜17:00

その他の情報

アクセス方法等、その他の詳しい情報はこちらのサイトをチェックして下さい。
アクセス情報 – 国指定史跡 岡城跡 (okajou.jp)

もっと詳しく(独自の観点からの評価 )

建築家(構造設計)

設計は、隈研吾氏の事務所、隈研吾建築都市設計事務所(KKAA)です。
この建築のKKAAの公式サイトはコチラ↓
Taketa History and Culture Museum – 歴史文化館・由学館 | Architecture | Kengo Kuma and Associates (kkaa.co.jp)

隈研吾氏とは?
東京大学教授を経て、2020年より東京大学特別教授。国内外で多数のプロジェクトを進行中。国立競技場の設計にも携わった。主な著書に「点・線・面」(岩波書店)、「ひとの住処」(新潮新書)、「負ける建築」(岩波書店)、「自然な建築」、「小さな建築」(岩波新書)、他多数。

コンセプト

出典:建築について/竹田市 (city.taketa.oita.jp)

竹田市のため、「竹」を使っています。
しかし、隈建築が他と違うのはここからです。
冒頭の写真や上の写真を見て頂くとわかる通り、なんとおおらかで潔い使い方でしょうか。

デザインのプロセス

出典:建築について/竹田市 (city.taketa.oita.jp)

上写真:実はこの白い塀は、既存のもの。
2016年の熊本地震で被災した歴史資料館と市民ギャラリーを建て替えたものなのです。
竹がより生き生きして見えますね。

機能的提案

文学館という内部を「魅せる」ものですが、今回は、「竹」を強調し、メッセージを込めています。
しかし、やはり外部との仕切りはガラスとしているなど、建築を「消そう」としている部分も見られます。

外観

白の既存の塀と、竹が一続きになっています。

内観

出典:建築について/竹田市 (city.taketa.oita.jp)

いぶし竹のルーバーは中にも入り込んでいます。黒とルーバーでシャープにしめているところが、根津美術館を感じさせる内観パースとなっています。

建築家界での評価は?

計画のはなし

図面は?

探したところ見つかりませんでした。

動線計画 

出典:建築について/竹田市 (city.taketa.oita.jp)

この文化館を見た後に上ったEVの先は、歴史的建造物とつながっていたり、そのまま町へと歴史回遊できる設計となっています。

まとめ

参照サイト等


・隈研吾建築図鑑 画・文:宮沢洋
竹田市歴史文化館・由学館/竹田市 (city.taketa.oita.jp)
建築について/竹田市 (city.taketa.oita.jp)
隈研吾、竹田で建築を語る – 国指定史跡 岡城跡 (okajou.jp)
竹田市歴史文化館・由学館 – 国指定史跡 岡城跡 (okajou.jp)
アクセス情報 – 国指定史跡 岡城跡 (okajou.jp)
Taketa History and Culture Museum – 歴史文化館・由学館 | Architecture | Kengo Kuma and Associates (kkaa.co.jp)

参考書籍

隈研吾氏の建築を学ぶ上で、私がいつも参考にさせていただいている書籍は、「隈研吾建築図鑑」という名前で、著者は宮沢洋さんです。日経の出している本なので内容は安心かつ、すべてイラストで構成されているため、とても読みやすいです。
図解でわかりやすく、かつ明快な分類でまとまっていることがこの本の特徴です。初心者の私でも読むのが楽しく、かつ建築学生として有用な知識が詰まっていました。
隈研吾建築の変遷を全体的に捉えること、一つ一つの建築の特徴を理解すること、というどちらものアプローチで学ぶことができます。
ぜひ手に取ってみて下さい!

この書籍も作品集ですが、上の書籍よりも深く学ぶことができます。上の書籍で広く浅く隈建築を知ったあとに、少し深掘りする、という使い方が良いと思います。
図面なども載っていて、ボリューム感が良いです。とてもおすすめです。

言わずと知れた名著です。建築に携わるものとして、読むことは必須だと思います!

今日のプチコラム

どこを切り取っても、写真映えしますね。そういうこだわりを最後まで貫き通すところは本当に尊敬です。設備などはどこにおいてあるんでしょう。。

皆さん、明日も頑張りましょう!

施設概要

設計監理 株式会社隈研吾建築都市設計事務所
施行 森田建設株式会社
展示制作 株式会社フジヤ

主用途 博物館
延床面積 1189.78平方メートル
構造 RC造・鉄骨造
階層 平屋+屋外エレベーター
着工日 平成30年10月31日
竣工日 令和2年1月7日
開館日 令和2年10月24日

主な各部屋面積
岡城ガイダンスセンター 約158平方メートル
サンチャゴの鐘展示室 約28平方メートル
市民ギャラリー 約170平方メートル
特別展示室ちくでん館 約189平方メートル
収蔵庫A 約55平方メートル
収蔵庫B 約98平方メートル

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