【テネリフェ・コンサートホール】大西洋のシドニーと呼ばれるカラトラヴァの傑作。

2023年1月6日 2023年1月24日

とある建築学生。cherry

出典：アウディトリオデテネリフェテネリフェ島の講堂ホール - Pixabayの無料写真

概要

本日紹介する建築はテネリフェ・コンサートホールです。設計はサンチャゴ・カラトラヴァで、スペインのテネリフェ島にあるホールとなっています。

ここで少しだけ自己紹介をさせてください。「一日一建築」と称して毎日自分の好きな建築について発信しています著者のちぇりーです！
このサイトの特徴として、建築学生が建築計画という観点から評価するというところで、ボリュームは少し多めですが、その分、建築についてより深く学べると思うのでぜひ見てみて下さい！

見どころ

さながら波が打ち上げる姿ですね。

カラトラバの作品は、抽象的なものが多いため、ほかの建築家の建築と異なり写真だと特に小さく見えてしまいますが、このホールは、高低差が60mもあるそうです。

左右対称に柱を使用せず、アールを描くパイプから伸びたワイヤーで屋根が吊るされる独特の構造が一番の特徴だ。
引用：シドニーのオペラハウスを彷彿とさせるカナリア諸島の独創的な音楽堂 | 今日の絶景 (bunshun.jp)

建築としての評価は？

建築家

今回の設計は、カラトラヴァです。
彼について、そして代表作についても紹介していますので以下のサイトをご覧ください。

コンセプト

港に面したこの場所に、市は「音楽と文化の場であると同時に地域のフォーカルポイントとなるような、ダイナミックでモニュメンタルな建物」を望んだ。

また、形態といった意味では、この建築がテネリフェ島の首都のウォーターフロントにあるため、波が打ち上げるような形をしています。

機能について

出典：オーディトリアム、サンタクルスデテネリフェ-サンティアゴカラトラバ|Arquitectura Viva

1558席あるコンサートホールがメインとなっています。

ここでは、多くの建築家が悩む、音響計画について、音響を調整するために内部の木製のパネルが結晶のような形をしており、それが空間をドラマチックに演出する。とカラトラヴァは述べています。これらは、1/10の模型にてスタディされたそうです。外観だけではなく、内部の仕上げにおいてもこんな形見たことない！と思わせられる工夫がされていますね。

中央に見えているのが、彼の初期の代表作の一つ、エスンスティング社倉庫にもみられる可動式のスクリーンで、これが舞台幕の代わりにつけられています。これは、オーケストラピットの上で音を反射する役割を果たしています。

外観

こんなの、入るまでに期待が高まるに決まっていますね！
また、コンサートが終わった後の余韻を楽しむにもピッタリの空間となっています。

ロビーなどでは、採光だけでなく、通風も考えられた形になっていて、換気されるそうです。一つの形態操作で、すべてを実現してしまうのがすごい、、！そこを見習うべきですね。一つの手法で、同時にいくつもの恩恵が得られる形態的提案をできるのが、建築家なのだから。

内観

これが室内楽用の428席のホールです。

図面より見る計画

こんな図面を見たことがないですね！まず日本にはない建築です。このような建築が日本にもできると嬉しいですね。
真ん中がこの建築のメインの機能であるホールです。高い天井は、音響と採光に優れています。

外側のドームはなんと高さ60mにも及ぶそうです。

ディテール

屋根は割栗瓦でおおわれ、敷石や台座の覆いには、地元の火山性玄武岩が多く使用されています。

これだけの美しく抽象的な見た目を作りながら、そこにマテリアルまで考えがあるなど、やはり彼の才能を感じますね。。。！

最後に

このブログでは、「一日一建築」と称し、毎日いろいろな建築家の方の建築を紹介しています。よかったらご一読ください。↓
Pioneer Of Attractive Archi – より深く名建築について知ることができるサイト。 (attractive-archi.tech)

昨日紹介した建築はコチラ！

参照サイト等

・書籍　サンティアゴ・カラトラヴァ　出版：TASCHEN
・シドニーのオペラハウスを彷彿とさせるカナリア諸島の独創的な音楽堂 | 今日の絶景 (bunshun.jp)
・アウディトリオデテネリフェテネリフェ島の講堂ホール - Pixabayの無料写真
・オーディトリアム、サンタクルスデテネリフェ-サンティアゴカラトラバ|Arquitectura Viva
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カテゴリー: 一日一建築

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