【イエール大学アートギャラリー】
概要
さて、本日紹介する建築はイエール大学アートギャラリーです。設計は、ルイス・カーンです。
この建築は、アメリカ東海岸のコネチカット州に位置しています。
ここで少しだけ自己紹介をさせてください。「一日一建築」と称して毎日自分の好きな建築について発信しています著者のちぇりーです!
このサイトの特徴として、建築学生が建築計画という観点から評価するというところで、ボリュームは少し多めですが、その分、建築についてより深く学べると思うのでぜひ見てみて下さい!
見どころ
三角という幾何学で作られた天井がみどころです。この三角形はいろいろなところにでてきます。
この建築は、厳密な幾何学を根拠にした形態が魅力です。遅咲きの建築家ルイス・カーンのデビュー作となっていて、彼が52歳の時に竣工しました。また、横には、彼の遺作となるイエール大学英国美術センターがあります。
ルイス・カーンの処女作と遺作がならぶなんて、本当に行ってみたくなってしまいますね。
この写真は、イエール大学アートギャラリーの向かいにある、カーンの遺作、イエール大学英国美術センターの展示室内部です。
建築としての評価は?
建築家
今回の設計は、ルイスカーンです。
彼については以下のサイトで紹介していますのでぜひご覧ください!
コンセプト
「三角形」がすべてのデザインコードとなっています。
機能について
ギャラリー、つまり展示空間となっています。
三角の形をした天井に、すべての設備が入っており、建築設計と同時に、設備の場所もちゃんと考慮され、設備の場所を裏にあとで追いやるということがなく、キンベル美術館などにもつながる考えが表現されています。この工夫は、自由な展示レイアウトを実現します。
また、天井に全て組み込まれているため、目の前の展示物に集中することができます。
私たち建築学生も、設備や照明位置まで考えられるとよいですね。
外観
外観はこのように、1950年代の建物としてはモダンな雰囲気となっています。
しかし、レンガを使ったマテリアルの使い方のおかげか、周囲の建物と馴染んでいます。それでいて、白や黒というはっきりとした色の水平垂直のラインで引き締めることで、今でも美しく洗練されたモダニズム建築として大切に使われています。
内観
この写真は、階段室で、上を見上げた様子です。
天井でさえも、三角形を際立たせるよう、ハイサイドライトから落ちる光を意図的に遮り、影になる部分をつくっています。
この写真は階段室を下向きに撮った写真です。
階段まで三角形を大事にしていることから、別の部屋ともコンセプトに統一感があると感じられます。
ディテール
あくまでもこの建物が街並みに溶け込むことができるよう、建物が一部オフセットしたところに入口が控えめにつくられている。ここが入り口だと示すのは、この白い文字のみでしょう。
入口右側の壁を一部ガラスにするという工夫や、エントランス左の壁が断面方向に白いという工夫により、建築の要素の壁が強調されているようにも考えることができます。
エントランス左の手前側の壁と、エントランス右の奥側の壁、に分かれていて、その合間でこの建物にアプローチしている、という印象を与えたかったのかもしれません。
垂直で細かい目地のコンクリートの表情が、荒々しい印象や周囲のゴシック建築との調和を生み出します。
最後に
このブログでは、「一日一建築」と称し、毎日いろいろな建築家の方の建築を紹介しています。よかったらご一読ください。↓
Pioneer Of Attractive Archi – より深く名建築について知ることができるサイト。 (attractive-archi.tech)
昨日紹介した建築はコチラ!
参照サイト等
・イェール大学アート・ギャラリー - 建築と街並みの備忘録 (hiro-bluesky.com)
・建築散歩 イエールでルイス・カーンの名作に会う/シミリエ姫 : ML日誌 (exblog.jp)
・エール大学アートギャラリー : 日常礼讃BLOG (exblog.jp)
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