【根津美術館】竹ルーバーの頂点

自分撮影。とても落ち着いたエントランスとなっています。



概要

伝統ある根津美術館の建て替えです。

行ってみるには?

見どころ

一番の見所は上写真にあるアプローチです。
都会の賑わいのある通りから90度ターンすることで、意識を変えてほしいとの思いから来ています。

自分が訪れたときも本当にその通りのことを感じました。
表参道駅から歩いてきて、都会の近代的な建物をたくさん見た後に、目の前には竹の生い茂る真っ黒の建築がありました。その和を重視しながらもモダンな外観に圧倒されつつも、入っていくと右に90度ターンさせられ、一気に静寂がそこには訪れるのです。

自分撮影。

さらにその先へと進んでいくと、このように和の雰囲気から一転、ガラス張りの建物に出会うことになります。
竹のルーバーという「粒子感」からどこか透明感を感じていた私は、ガラスという現代の素材と対面しても、その印象は変わらず和の雰囲気を踏襲したものとなっていると思いました。

出典:根津美術館の建築&館内ガイド~国宝を含むコレクションや庭園も紹介~ | たびこふれ (tabicoffret.com)

また、自分が一番好きだと思ったのは、その美術館のエントランスからも見ることができ、美術館を見終わった後に訪れた庭園です。上の写真のように、実は根津美術館自体のほかにもカフェがあったりと、訪れる場所はたくさんあります!所要時間としては、2,3時間はいられると思います!
自分は、この建築の影響で日本庭園などの美しさに気づき始めた、といっても過言ではないと思います。ぜひ一度訪れてみて下さい。

公式サイトをまずチェック!

公式サイトはコチラ↓
根津美術館 - Nezu Museum - (nezu-muse.or.jp)

所在地

アクセス

地下鉄銀座線・半蔵門線・千代田線 〈表参道〉駅下車
A5出口(階段)より徒歩8分
B4出口(階段とエスカレータ)より徒歩10分
B3出口(エレベータまたはエスカレータ)より徒歩10分
都バス渋88 渋谷~新橋駅前行 〈南青山6丁目〉駅下車 徒歩5分

ご利用案内(営業時間、一般開放しているか、利用料金等)

開館時間

午前10時~午後5時(入館は4時30分まで)

休館日

月曜日・展示替期間・年末年始
ただし月曜日が祝日の場合、翌火曜日

利用料金
特別展オンライン日時指定予約
一般1500円
学生【高校生以上】1200円
当日券(窓口販売)
一般1600円
学生【高校生以上】1300円
出典:利用案内|根津美術館 (nezu-muse.or.jp)
企画展オンライン日時指定予約
一般1300円
学生【高校生以上】1000円
当日券(窓口販売)
一般1400円
学生【高校生以上】1100円
出典:利用案内|根津美術館 (nezu-muse.or.jp)

もっと詳しく(独自の観点からの評価 )

建築家(構造設計)

このブログではおなじみの隈研吾建築都市設計事務所です。

コンセプト

出典:根津美術館の建築&館内ガイド~国宝を含むコレクションや庭園も紹介~ | たびこふれ (tabicoffret.com)

東京の真ん中に、緑と、環境と融合した建築を建てたい、という思いでした。
上写真はエントランスですが、まさに右の自然とのつながりが感じられますね。

デザインのプロセス

美術館でよく取られる手法である、コンクリートの箱、にはせず、とにかく庭と建築とアート作品が一つになるよう、ガラスで庭と建築を仕切っています。

機能的提案

外観

竹の淡い茶と、シックでモダンな黒のみで構成されています。
サッシまで細く薄い黒で構成することで、庭園とのつながりへと目が行きます。

内観

上写真にもありますように、天井もルーバー風のパネルを張っています。
また、これは展示室でも同様だそうで、「繋がり」の意識を感じました。

計画のはなし

図面は?

配置、平面、立面、断面などの図面が隈研吾氏の事務所の公式サイトに載っています。
公式サイトはコチラ↓
Nezu Museum – 根津美術館 | Architecture | Kengo Kuma and Associates (kkaa.co.jp)

環境計画

隈さんは屋根によってもその「接続する」というコンセプトを適用しようとしました。それを一番最初に考えたそうです。

表参道の突き当りに位置しているという環境から、人の流れをどう受け止めるかを考えました。
まず妻で受け止めるのか、平で受け止めるのかについて考えたそうです。

平とは?
妻とは90度角度がずれた軒先の降りる部分。

妻で受けるということは、軒の三角形という図形を場所に対して主張すること。平で受けるということは場所と建築とを融合させるという意思表示だそうです。建築へと歩いてくる人々をその屋根の勾配によって緩やかに空へとつなぐ、つまり受け止めることになるのです。

建築家界での評価は?

隈研吾氏にとっては、とてもプレッシャーのかかる設計でしたが、その重圧を見事にはねのけました。とても評価の高い建築となっています。それは、エントランス一つでもううなづくことができる建築となっています。

まとめ

参考書籍

隈研吾氏の建築を学ぶ上で、私が一番におすすめしている書籍です。
図解でわかりやすく、かつ明快な分類でまとまっていることがこの本の特徴です。初心者の私でも読むのが楽しく、かつ建築学生として有用な知識が詰まっていました。
隈研吾建築の変遷を全体的に捉えること、一つ一つの建築の特徴を理解すること、というどちらものアプローチで学ぶことができます。
ぜひ手に取ってみて下さい!

言わずと知れた名著です。建築に携わるものとして、読むことは必須だと思います!

参照サイト等

・隈研吾建築図鑑 画・文:宮沢洋
Nezu Museum – 根津美術館 | Architecture | Kengo Kuma and Associates (kkaa.co.jp)
根津美術館の建築&館内ガイド~国宝を含むコレクションや庭園も紹介~ | たびこふれ (tabicoffret.com)

今日のプチコラム



皆さん、明日も頑張りましょう!

施設概要

【根津美術館】竹ルーバーの頂点” に対して17件のコメントがあります。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です